[2014年02月24日]

■先生、大丈夫でしょうか?

「先生、大丈夫でしょうか?」診察しているとよく耳にする言葉です。
「大丈夫」という言葉は個人的に大嫌いな言葉です。
理由は、そう聞かれても答えられないから。
 大丈夫でしょうか?
1. 無言。
2.一言だけ「解りません。」
3.リスクの話を長々とする。
4.「大丈夫ですよ。」
5.その他
応対の可能性は上の5通り位でしょう。「大丈夫ですよ。私に任せてください。」とホントは私も答えたい。
でもね、獣医師を20年以上やってると予防接種を打つだけで死んでしまったり、問題ないと診断した仔の病状が悪化したり。
 そんな色々な経験をすると答えられなくなります。
さらに、「先生、大丈夫でしょうか?」を深読みすると。
先生の技術は大丈夫なのか?とも聞こえる時が有ります。
その時はほかの病院に行ってもらうしかないです。
 自己アピールして自分のすごさを伝える事の虚しさを知っていますので。
当院ではおおむね、以下のような答え方をしています。
「大丈夫に見える時でも大丈夫じゃない時があるんだから、大丈夫に見えない時に大丈夫かどうかは解らない。解らないので答えようがない。世の中の事象にはそれ相応のリスクが有ります。」はい、でました、リスクという言葉。
この単語が出ると皆さん嫌な顔をされます。
最後にはお互いが気まずくなっておしまい。

「大丈夫でしょうか?」 聞かれるの嫌い。
でも、不安な事は聞いてくださいね。答えられる範囲で答えます。

例)「犬の病気っていくつくらいあるの?」すみません数えたことありません。「ヒトと同じくらいあるよ、家庭の医学見て。」と答えました。